(うつ病→双極性障害Ⅱ型体験談)女性

2014年 7月 24日

プロフィール

18年程前にOLとして事務の仕事をしていました。ある日突然、経理伝票を間違って書いたらどうしよう、会社に迷惑をかけて、仕事のできない人だと評価されたらどうしよう、と強く不安に思うようになり、何に対しても確認せずにはいられなくなりました。後に強迫神経症と診断されたのですが、当時は病気という認識がなく、医師にかからず数年が経過していきました。その後、やはり仕事が遅いという事で配置転換になりましたが、それが事もあろうに経理部への異動でした。ますます仕事が怖くなってだんだんうつ状態で仕事を休みがちになり、退職してしまいました。その後、転職するならこの症状を治さないとと思い、病院に行き、強迫神経症とうつ病の治療が始まりました。それが約15年前です。その後ずっと投薬治療を続けてきましたが、なかなか症状が改善しませんでした。3年前にうつ病ではなく双極性障害Ⅱ型に診断が変わり、薬も変更になって2か月入院したこともありますが、病気は良くなってくれませんでした。引越というイベントも重なってとうとうベッドから起き上がれなくなり、死にたいと毎日口にするようになりました。そんな時、父が購入してきた本でTMS(経頭蓋磁気刺激法)といううつ病の新しい治療法を知りました。20年近い投薬治療に限界を感じていました。一刻も早く治りたい、自分を取り戻したいと思い、TMSの治療を開始しました。祈る思いで治療を受け、開始3か月で症状が改善し、その2か月後、再度症状の悪化はありましたが、治療を開始して約10か月たった今、頭の霧が晴れて、元の自分に戻ったような感じがしています。定期的な治療に通いつつ、以前のような症状に苦しむことなく元気に過ごしています。そんな私の約20年の闘病経験から同じ病気で悩まれている方に伝えたいことを書きたいと思います。

うつ病は自分で治すものでもある。

私は15年間ずっと医師の治療を受け続けてきました。それは病気というのは医師が治してくれるものだ、だから医師のいう事を聞いておけばいいのだと思っていたからです。でも、振り返ってみると、自分で努力することが重要だと思うのです。確かにうつ病には医師の指導や休養が必要です。でも、医師はサポーターであり、うつ病と向き合うのは自分です。ただ病院に通うだけでなく、自分でできることがあったと思っています。たとえば規則正しい生活。とにかく朝起きて夜寝る、きちんとバランスの良い食事をするなど、健康に過ごすための生活基盤が整っていないとうつ病もよくならないと思うのです。そのためには家族など周りでサポートをしてくれる人が必要です。もし、一人でそれが難しいようならば生活基盤を整えるための入院もあっていいと思うのです。

あとは朝日を浴びる、ストレッチ、散歩、呼吸法、ツボ押しなど難しく考えず、簡単にできる体をうごかすことを取り入れるのもいいと思います。外から刺激を与えることで内面も良くなるのではないかと思います。生活基盤を整えるのも体を動かしたりするのも脳にリズムを思い起こさせるという感じかなと思います。

また、体調が悪いとどうしても引きこもりがちになって自分の視野が狭くなります。視野が狭くなると選択肢が減って、手詰まりになります。だからインターネットでも本でもとにかく情報と接していることが大切だと思うのです。患者会などもありますから必ず自分の事を分かってくれてヒントになることがあります。とにかく使えるものは何でも使う、という気持ちであきらめずに自分の助けになるものを探しつづけてほしいと思います。

とにかくあきらめない、希望を捨てない。希望を持てないなら祈る。そうすることで治すんだ、治そうという決意が生まれてきます。うつ病は必ず治ると信じる。そう信じてあげられるのは自分しかいないのです。

 

「ペンはうつより強し」見える化することで対策が立てやすくなる。

私は高校生の時からずっと日記をつけることが習慣になっていたのですが、これがうつ病の時にはよかったと思います。

うつ病の場合、気分も体調も波があります。日記をつけておくとこのバイオリズムが分かります。体調のいい時がどれくらい続いたかが一目でわかるので、たとえ調子が悪くなっても、自分は頑張っていることがわかるし、どんな時に悪くなるのかなど自分を客観的に見ることができて、傾向や対策を立てることができます。日記が励ましてくれる感じですね。しんどい時は、文章を書くのもつらいでしょうから、○とかの記号でも十分です。

その他に私は作ったのは「自分励ましノート」です。自分の好きなデザインのノートに好きな言葉や、元気になる言葉、自分が頑張った記録や写真、治ったらこうしたいという希望などを書き込みます。これを時折見返すことで、元気が出てくるのです。その他にも音楽でもなんでもいいので、自分が元気になるものをドラえもんのポケットのように、体調の良い時にいくつも用意しておくといいと思います。

あと、体調が悪い時は病院に行っても先生の説明が頭に入らないことがあります。だから通院の時も先生が言っていた事を書き込む通院ノートを付けています。

 

家族ができることは「愛を持って温かく見守る」

一番最初にかかった医師が家族に伝えた言葉です。これは本当だなと思います。うつ病の人って自分で言うのも何ですが、めんどうくさくて厄介だと思います。症状が目に見えないから本当に病気なのかも分からないので尚更だと思います。それでもなお、周りの人にはいい意味で無関心、平常心でいてほしいと思います。普通の事を普通にする。うつ病の治療は長期に渡る事も多いので、それでないと家族は疲れてしまうと思います。そしてたった一人でいいから自分の味方になってほしい。それだけで救われるのです。うつ病は一人にしておいてはダメな病気だと思います。私にはいつも気にかけてくれて、調子のいい時には会ってくれていつも通り接してくれる友人がいました。彼女の周りの人はそれに対して治療者でもないのにそんなことをする必要はない、口を出しすぎだと否定的だったそうです。でも私はそうしてくれた彼女にとても感謝しています。それが事実です。

 

自殺をしないように約束させる。

妹がいろんな本を読んでうつ病の人は自殺する可能性があることを知り、親に自殺しないように約束させた方がいいと言ったそうです。確かに調子がいい時はそんな気持ちはコロっと忘れちゃいますが、完全に元気ではないと魔が差したように死にたい気持ちが出てきます。そんな時に「先立つ親不孝をしない」という両親との約束は自分にとって抑止力になりました。死にたくなる時は本当につらいのですけど、波がある病気なのでそんな時も一喜一憂しないで諦観することが大切に思います。そういえば、入院で一緒になった人に「辛いけど大事な人たちの事を考えたら命は大事にしないと、と思っている。たぶん自分だけのものではないから」と言われたことがあります。それも自分にとっての抑止力になりました。

 

ストレスの究極の発散の仕方は「忘れること」

これは有名なタレントの方が言った言葉で、よく思い返します。これも症状の一つだと思うのですが、うつ病になると何でこんなことしたのだろう。あの時こうすればよかったとくよくよしがちです。でも過去は変わらないので、この言葉をちょっとずつ上向きに物事を考えるきっかけにしています。そう考えた方が自分も楽だし、明るく考えられます。そうじゃないと貴重な人生の時間がもったいないですね。