(うつ病体験談)41歳 男性 会社員(前編)

2015年 10月 4日

ご本人のプロフィール

41歳(会社員)
25歳の時に抑うつ状態との診断を受ける。
家族:妻と3人の子供の4人家族

始まりは『眠れない』

最初の不調の始まりは、「眠れない」でした。

 

大学を卒業して保険会社に就職しました。その頃は、残業は当たり前、飲み会もあって毎日帰りは遅く、朝の出勤は早く、寝不足気味だなと思っていましたが、学生時代から夜更かしは普通だったのであまり気にはしていませんでした。

 

その寝不足状態がだんだんつらくなって、睡眠時間を確保しようと結婚を機に職場の近くに引っ越しました。ところが眠る時間は確保できても、寝付けない、眠れなくなってしまいました。疲れがとれないので会社でもケアレスミスが多くなっていきました。

 

「眠れない」という状況を心配した上司から、会社の嘱託医の診察を受けるように勧められました。そこでカウンセリングや投薬治療を受けながら仕事をしていました。

 

しばらくしてから抑うつ状態という事で嘱託医から休職を勧められました。仕事でいろんなことが同時進行して、家に帰ってもその進行中の仕事が気になって眠れなくなっていることが原因との診断でした。それでも仕事は続けていたのですが、インフルエンザに罹ったことをきっかけに、体調が戻らなくなりました。微熱が続く、眠れない、お腹の調子が悪く、気持ち悪くて食欲がないとなって、医師に元気になるまで休んだ方が良いと言われ、いよいよ休職することになりました。25歳の時です。

からだを動かせばよくなると思っていた

休職はしましたが、ずっと診てくれていた嘱託医にカウンセリングを受けるため2週間に1度は会社にいって医師に会っていました。休職期間は何もせず家でゴロゴロ。妻に言われて家事はしていました。3か月ほど休んでいましたが、処方された薬は効いていない感じでした。気力、体力が回復して復職。その後半年働いてまた体調が戻らなくなって休職しました。

 

体調不調の原因である「眠れない」という問題を解決するにはどうしたらいいか考えました。そして、「思いっきり疲れたら寝られるかも」と思い、ジムに通い、朝から晩までずっと運動していました。インストラクターに「まだいるんですか!?」と驚かれたほどです。実際それくらい運動すると疲れ切って頭が働かなくなるから眠れるようになりました。ジム通いをすることで生活リズムが整って体力もつきました。

 

その結果、復職し、まずはリハビリ勤務で人事の仕事をすることになりました。リハビリ勤務と言っても人事の採用時期は土日なく、平日も夜遅くまで働かなければならないほど忙しかったです。最初こそちょこちょこ休んでいたものの、2か月半きちんと継続勤務ができ、これなら大丈夫だろうと転勤し、現場復帰することになりました。この時28歳。眠れないのは体を動かさなかったからだと思っていました。

医師から『体調不良は人間関係の調節に疲れ切っていることが原因』

翌年には 1人目の子供が生まれました。上司にも恵まれ、仕事もプライベートも充実していました。その2年後に2人目の子供が生まれました。夜泣きで眠れないので夜中にベビーカーに乗せて近所をウロウロするこということもありました。会社は自転車で通える距離だったということもあって、そんな状況でも体調が悪くなることはありませんでした。

 

ところが、その年の10月、夜、息が出来なくなってしまいました。そんな経験は生まれて初めてでした、呼吸器科にいくとアレルギー性ぜんそくとの診断。それ以降、夜中に発作が起き、眠れない日が続き、1か月ほど仕事を休むことになりました。

 

それでもぜんそくの症状はきつくなっていき、年明けに再度会社の嘱託医を受診し、心理テストを受け、心療内科を受診するように言われました。その時、初めて眠れないという症状は運動不足ではなく、メンタルの問題なのかもしれないと意識しました。受診した先生は2時間半かけて丁寧に診察されました。生まれてから今までの事や家族構成、うれしかった事など聞かれて、「人間関係の調節で疲れ切っているのではないか」と言われました。

 

思い返してみれば、子供の頃から母が病気だったこともあり、長男としていい子でなければ、家庭内でも周りの間に入って上手く調整しないとと思っていたように思います。仕事も示談を仕切るという人の間に入る内容です。また、今まで体調不良になった時にあった出来事を思い出すと、その時には必ず人と人の仲立ちをしていたことに気が付きました。

 

そして、再度休職する事になりました。半年休んで職場に復帰、専門性を生かしつつ、あまり矢面に立たない仕事に配置転換となりました。仕事は忙しく、毎日午前様でした。自分ではバリバリじゃんと思っていましたが、やがて体がもたなくなり、ぜんそく発作が出るようになってまた眠れなくなってしまいました。そこで再度仕事内容を変えてもらいました。

休職、復職を繰り返した4年間

その後、3人目の子供が生まれ、34歳の時に本社に移動する事になりました。昇進し、仕事内容も新しくなって一から勉強する必要がありましたが、やる気に満ちていました。そんな中、3か月ほどしてまたぜんそくが悪化しました。通勤の負担を減らすために引っ越しをし、通院治療をしながらだましだましやっていましたが、このころから薬が効かなくなり、また眠れなくなってしまいました。

 

ここから体調は乱高下を繰り返すようになりました。4年間休職と復職を繰り返していました。子供3人に恵まれ、プライベートは充実していましたが、仕事や職場に対して疑問を持つようになりました。その内、ぜんそくだけでなく、ぎっくり腰を何度も起こすようになりました。仕事を辞めざるをえなくなったのもぎっくり腰が原因です。長時間座っていられなくなったのです。頭もずっと薬が効いているみたいにボーっとするし、立ち上がるとめまいを起こします。仕事だけだとつらくなってしまうので趣味などとのバランスを取りながらなんとか過ごしていました。

 

37歳の時にいよいよ朝起きられない、布団から出られなくなってその半年後に退職となりました。当時は震災直後で仕事がなく、転職活動も大変でした。1年後に仕事が決まりましたが、不眠症になって入院することになりました。その結局2か月後には退職することになりました。

 

体調は良くないけど、家族がいるから働かないと、という気持ちがありました。3か月後に再度就職しました。やりがいがあって、且つ忙しく、毎晩23時まで働いていました。その間も自分の心と体の中バランスが取れてない感じがしていて、最初の不調は腰にきました。座っているのがつらくなり、2~3日休んでもどったら今度は貧血で倒れる。頑張りすぎなのか、弱いのか、もう自分が信じられませんでした。

 

仕事に戻って1~2週間でインフルエンザにかかってダウン。外資系の会社だったため解雇通知を出されました。泣きついたけどだめでした。(後編に続く)