うつ病の人が生活基盤を整えるために利用できる公的制度

2014年 7月 15日

うつ病と診断され長期の休息が必要になった場合、皆さんはまず収入を心配されるのではないでしょうか。まず、収入がある程度保障され、生活の基盤がしっかりしていないと、休息も取りづらくなることから病状にも悪影響を与える可能性があります。まずは、自分はどんな支援を受けることができるか基本的な事を知っておきましょう。

うつ病の方が利用することの多い公的制度には以下のようなものがあります

①    自立支援医療制度

医療費負担が1割になる制度です。自治体の窓口に診断書と申請書等を提出します。必要書類は自治体の窓口で入手できます。診断書はかかりつけの医師に自立支援医療制度を利用する旨を申し出て書いてもらいます。

②    傷病手当金

健康保険の制度でうつ病で働けない間、それまでもらっていた給与の3分の2が最長1年6か月の間支給される制度です。加入している健康保険組合に申請書等を提出します。

③    障害年金

年金(国民年金、厚生年金、共済年金)に加入していて、初診日から1年6か月経過して、症状が思わしくない時に受けられる年金です。申請窓口は初診時に加入していた年金の窓口となります。

この他にも精神保健福祉手帳やそれぞれの自治体独自の医療費の助成などがある場合もありますので、状況を伝えて問い合わせてみるのもいいと思います。

皆さん、体調が思わしくなく窓口へ自分が出向けない場合や、知り合いが窓口のある役所で働いているので窓口まで行きづらい時等は、代理の方が申請をすることも可能です。

あとは、このような制度を利用することで、会社にうつ病で病院にかかっていることを知られるのではと心配される方がいます。受診や制度申請の記録は加入の健康保険組合や自治体が個人情報として保持しているもので個人情報保護法に基づき、外部には漏らしてはいけない情報です。そのため、まず情報が漏れることはありませんのでご安心ください。

初めての事でいろいろ悩まれると思いますので、できるだけたくさんの相談先を持つことが大切です。うつ病の方と接していると、とてもまじめで、責任感の強さを感じることが多いです。それゆえ人に頼ることを必要以上に申し訳なく思ってしまうことあるかも知れません。ときに、会社を辞めるなどの重大な決断を誰にも相談せず一人で下してしまうことも見受けられます。繰り返しになりますが、うつ病の治療に専念するためにも生活基盤をしっかりさせておくことが重要です。使えるものは何でも使うくらいの気持ちでいいと思います。後は自分で何でも一人でやるのではなく、病院なら医師や病院のスタッフ、自治体の相談窓口、家族、友人など何かあったら相談してうまく協力してもらいましょう。

場合によっては相談した相手によっては必要な情報が得られないもあります。ですが、一度であきらめず、別の人に相談することにもトライしてみてください。きっと何か道筋が見つかります。そのためにもできるだけたくさんの相談できるホットラインを持っておくとよいでしょう。

ご家族の方に気を付けていただきたいのは、このような制度の申請は必ず患者さんご本人の同意を得てからにしてくださいという事です。良かれと思って家族が勝手に申請することでご本人とトラブルになることもあります。とにかく何事も患者さんご本人主体で進めてください。叱咤激励するのではなく、患者さんのペースに合わせて見守ってください。

松下賢二(精神保健福祉士)

Categories: 専門家インタビュー

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